かの有名なくまモンの経済効果がおよそ一兆円であることをご存知ですか?
くまモンの生みの親はgood design company の水野学さんです。
水野さんはまさしく「問題発見力」「問題解決力」をお持ちの大尊敬するクリエイターです。
私自身水野さんとの出会いからブランディングの世界に足を踏み入れました。
くまモンが生まれた経緯にもまさしく「問題発見力」を垣間見ることができます。
もともと水野さんへの依頼は「くまもとサプライズ」のキャンペーンロゴだったそうです。
しかし「ロゴだけでは問題解決しない」という「問題を発見」した水野さんは誰からも頼まれていないキャラクターを自主提案されました。
このアクションはクリエイターにとって大事な示唆があると思います。
商業デザイナーにとってはクライアントの依頼に応えるのが仕事です。
カッコいいデザインが求められていたらカッコいいデザインを打ち返す。
クライアントがイメージの悪さで悩んでいるからその解決のためにカッコいいデザインを提案する。
当たり前と言えば当たり前ですが、これは風邪をひいた患者に風邪薬を出す医者と一緒です。
つまり「対処療法」です。
患者が「風邪をひかなくなるためにはどうしたらいいだろうか?」
という「本質的な解決」を問う姿勢がそこにはありません。
くまモンの提案はまさしく
「本当に熊本県のためになるものはなんだろうか?」との視点で、依頼そのものを疑ってみているのだと思うのです。
「そもそもロゴでよいのか?」
その問いから生まれたくまモンが一兆円という経済効果を生み出しました。
学ぶべきことが多いクリエイティブ事例だと思います。
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