BRANDING MAGAZINE
ブランドディレクターの八幡です。
このブログでは、コロナで大変な思いをされている事業者の方を、ブランディングの力で応援をしたいと考え、これまで書いてきたメルマガから、その内容を抜粋し紹介しています。
本日は、小さな会社のブランディングの成功事例を見てみましょう。
気仙沼ニッティング
「気仙沼ニッティング」というブランドをご存知ですか?
気仙沼といえば、宮城県の最北端の町。
東日本大震災で甚大な津波被害にあった町でもあります。
その町でつくられている手編みのセーターを取り扱うブランドです。
糸井重里さんが運営する「ほぼ日」の復興支援プロジェクトのひとつとして生まれました。
中でも「MM01」と呼ばれるオーダーメイドのカーディガンは1着15万円という高価な価格設定にもかかわらず300人待ちという大盛況。
震災が風化している今でも注文してから手元に届くのに2年半ほどかかるそうです。
高価な価格設定の理由
カンブリア宮殿にも取り上げられた御手洗社長は
「15万円より下げるという選択肢はありませんでした」
と言われています。
通常、手編みでフィッシャーマンズセーターを1着編むのに60時間かかるそうです。
事業として成立させることを考えるとこれ以上下げられないとのことから「15万円」という価格設定になったそうです。
面白いのは
価格決定をした後に、その価格に見合うための付加価値をどれだけつけるか、と考えた点です。
そのために、
・こだわりの原材料選び
・編み手のスキル向上
・着心地の良さの追求
・人気編み物作家によるデザイン
といった、品質の向上に取り組みます。
一時的な復興支援に頼らず本当にいいものをつくろう事業として成立させようという熱意を感じます。
世界のニットメーカー
しかし、私は単なる品質勝負でこの価格帯の製品を成功させることは難しいと考えています。
何故ならば世界には高い品質のものはたくさんあるからです。
世界最古のニットブランドDRUMOHR(ドルモア)でも10万円はしません。
スコットランドのハンドニットメーカーの「インバーアラン」も6ヶ月間かけつくられます。
編む時間は90時間。
それでも、10万円はしないのです。
世界のニットメーカーを差し置いて、気仙沼ニッティングのセーターを15万円で買う人がいる
という事実。
これは品質の問題でしょうか?
ここには「ブランディング」の力が隠れていると私は考えています。
続きはまた次回。
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